空き家を解体して更地になった土地を前にすると、「これからどう活用しようか」と考える方も多いのではないでしょうか。せっかく更地にしたのですから、有効に活用して資産価値を高めたり、地域に貢献したりできる方法を検討したいものです。特に梅雨が明けると工事や整備もしやすくなるため、新たな土地活用を始めるには絶好のタイミングとも言えます。今回は、梅雨明け後に検討しやすい具体的な土地活用法をご紹介いたします。
駐車場として活用する
もっとも手軽に始められる活用法のひとつが「駐車場経営」です。特に都市部や駅周辺、観光地などでは月極駐車場やコインパーキングの需要が高く、安定した収益が期待できます。舗装工事をすれば短期間でスタート可能で、梅雨明けの乾いた時期なら施工もスムーズです。
■メリット
・比較的初期投資が少なく済む
・運営がシンプルで管理負担が軽い
・収益化までの期間が短い
■注意点
・立地によっては競合も多い
・需要調査が必要
・契約管理や清掃など最低限の維持管理は必要
家庭菜園や市民農園にする
健康志向や家庭菜園ブームを背景に、自宅用の小さな畑や市民農園として活用する方も増えています。家庭菜園なら自宅で新鮮な野菜を収穫できますし、管理も家族で楽しみながら続けられます。また市民農園として貸し出せば、地域の交流の場にもなります。
■メリット
・農薬を使わず安心な食材を自給できる
・初期投資が非常に安い
・地域の方にも喜ばれる活用
■注意点
・日当たりや水はけの確認が必要
・継続的に草取りや管理の手間がかかる
・貸し出す場合は契約面の取り決めが必要
防災広場・地域のコミュニティスペースとして活用する
最近では、地域の防災対策として空き地を防災広場や一時避難所に活用する動きも見られます。自治体と連携すれば、公共性の高い土地活用として整備費用の一部補助を受けられるケースもあります。普段は地域の憩いの場として使い、非常時は避難スペースとしても機能します。
■メリット
・地域貢献につながる
・防災意識の高い自治体からも評価される
・雑草管理がしやすいように舗装・整備されることも多い
■注意点
・個人利用よりも公共利用が優先される場合がある
・整備・維持管理にある程度のコストが発生する
貸地・賃貸用住宅として活用する
ある程度の投資を考えられる場合は、賃貸住宅や店舗用の貸地として整備する方法も有力です。安定した家賃収入を得られる反面、初期投資や長期的な管理も伴います。土地の広さや立地条件によっては、コンビニや事務所などの事業用賃貸としても活用可能です。
■メリット
・長期安定した収入が期待できる
・土地活用の幅が広がる
■注意点
・初期投資額が大きい
・空室リスクや建物の維持管理が発生する
売却という選択肢も視野に
もし今後、土地の活用が難しい・手間が負担という場合は、思い切って売却するのも一つの選択肢です。解体後の更地は買い手が付きやすく、空き家付きの状態よりも高値で売却できる可能性もあります。早めに売却を進めれば、管理負担や固定資産税の軽減にもつながります。
■メリット
・維持管理から解放される
・現金化でき、次の資産運用に回せる
■注意点
・不動産市場の動向によって売却価格が左右される
・売却までに一定の期間がかかることもある
梅雨明けは動き出す好機
梅雨明けは天候も安定し、工事や整備、土地活用のスタートに向けて動き出しやすい時期です。解体後に「しばらく放置してしまった」というケースも多く見られますが、せっかく更地になったのなら早めの活用計画をおすすめします。
迷った場合は、専門家や不動産会社、自治体の相談窓口に一度相談してみるのも有効です。あなたの土地の条件に合った活用法を一緒に探してもらえます。
ご質問やご相談があれば、遠慮せず、お気軽にお問い合わせください。